窓ガラスフィルムの水残り現象について

窓ガラスフィルムの施工方法には、

  1. 水を使用して施工する「水貼り」
  2. 水を使用せず施工する「ドライ貼り」

この2つの工法があります。1の水貼りで施工した後に必ず起こる現象が水残り現象(フィルムと窓ガラスの間に水が残る現象)です。

今回は、この水残り現象について解説していきます。

 

水残り現象は何故起こるのか

水貼りで窓ガラスフィルムを施工する際の手順として

  1. 窓ガラスおよびサッシの清掃
  2. 窓ガラスへの施工液(水)の噴霧
  3. フィルムを貼り付け
  4. フィルムの水抜き

という工程で作業を行います。

 

この工程の4番で水抜きを行うのですが、フィルムを施工する際にスキージーという専用の道具でフィルムの上から圧力をかけて水を外に追い出して圧着を行うのですが、この際、空気は完全に抜くことができますが、水は完全に抜くことができません。これが水残り現象の原因になります。

 

フィルム施工直後は、水がまんべんなく窓ガラスとフィルムの間に残っていますが、時間が経つにつれて1箇所に集まってきます。これがフィルム施工後に窓ガラスとフィルムの間に水泡ができる原因です。

 

水がフィルムから抜ける原理

窓ガラスフィルムには、水が表面から抜ける透過性があります。透過性とはフィルムは水を浸透させる素材だということです。

もしくは、フィルムの端のエッジスペースから水が自然にぬけていきます。

このようなことをフィルムメーカーが考慮の上、製品開発をしていますので、水残りは、空気が入っていない限り跡は残りません。

 

水残り現象の可否判断

基本的に、空気が入っていない場合、水は抜けると考えて良いでしょう。ただし、水残りのサイズが大きすぎる(水抜きが甘く、水の量が多すぎる)場合は水が抜けない場合があります。これは、水の中に若干の空気が含まれているため、水が抜けたあとに空気が残ってしまう場合があるからです。

国内窓ガラスフィルムメーカー最大手のスリーエムジャパン様によると500円玉のサイズ以内であれば問題ないようです。窓ガラスフィルムには、様々なメーカーがありますので、正確にはメーカーに確認することが一番ですので、あくまでも目安して認識しておくのが正解です。

 

水が抜けるまでの期間

窓ガラスとフィルムの間の水が抜けるまでの期間については、フィルムの種類や温度、湿度、日射条件など、様々な条件により変わってきます。

フィルムの表面に金属層のあるフィルム、防犯フィルムは構造上、透過性が低く水が抜けにくくなります。

また、水残りの場所が中央部に近ければ近いほど水は抜けにくくなります。これは、フィルムの水がフィルムの端と表面から抜けるのに、中央部の水泡は表面からしか水が抜けないためです。

 

 

水を抜けやすくする方法

あくまでも参考になりますが、窓ガラスフィルムの水を抜けやすくする方法を記載いたします。

施工中

  • しっかりと水抜きを行うこと
  • スキージーは硬めのものを使用すること(硬すぎるものはフィルムの表面を傷つける場合がありますので、柔軟性と硬さのバランスが重要です。)
  • スキージーの幅は狭いほうが水抜けが良い

施工後

  • 室内の湿度を下げる
  • 室内の温度を上げる
  • フィルムの表面に風を当てる

 

最後に

水泡現象を初めて見るお客様は「フィルムの施工を失敗しているのでは?」と思われるかもしれません。

ですので、設計者、業者の方は、水残りに関して、しっかりとした知識でお客様への説明をすることが大切です。

 

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